なぜか響かない「すごいね!」。子どもの自己肯定感を育む、親の声かけ上級テクニック
「良かれと思って褒めているのに、なんだか響いていない気がする…」
「子どものやる気を引き出してあげたいのに、どう関わればいいかわからない…」
私たち親が本当に願うのは、ただ「言うことを聞く子」に育てることでしょうか?
きっと、そうではないはずです。
自分の頭で考え、自分で決め、困難があっても乗り越えていける。そんな、しなやかで自己肯定感の高い人に育ってほしい。
その願いから、お子さんを心から応援し、能力を伸ばそうとしているのに、なぜか空回りしてしまう。そんなもどかしさを感じていませんか?
こんにちは。オンラインライフコーチング「There Will Be Answers.」代表の常岡洋人です。
ご安心ください。その悩みは、コミュニケーションの小手先の「技術(How)」だけで解決しようとしている時に起こる、自然な壁なのです。
この記事では、その壁を乗り越えるために不可欠な、テクニックの根底にある「親のあり方(Be)」と、「なぜ、そうするのか(Why)」という本質について、具体的にお伝えします。
「褒める」が逆効果になるとき:親が「評価者」になっている
まず、あなたの「すごいね!」がなぜ響かないのか、その根本原因を探りましょう。
それは、親である私たちが、無意識のうちに「子どもを評価し、コントロールする」という立場に立ってしまっているからです。
「テストで100点を取ったから褒める(良い評価)」
「片付けをしないから叱る(悪い評価)」
この関わり方は、子どもに「親の期待に応えれば認められるが、応えなければ価値がない」というメッセージを静かに送り続けます。子どもは、親の顔色を伺い、評価を気にするようになり、自らの内側から湧き上がる「やってみたい」という本物の意欲を見失ってしまうのです。
テクニックの前に:最も大切な「親のあり方」とは?
では、どうすればいいのか?
具体的な言葉かけの技術に入る前に、最も重要な「土台」についてお話しします。それは、親が「評価者」から「支援者(パートナー)」へと、あり方を変えることです。
これは、以下の3つの状態をご自身の心の中に育むことから始まります。
- ありのままへの好奇心(Curiosity): 「この子は何を感じ、何を考えているんだろう?」と、評価や判断をせず、純粋な好奇心を持って子どもを見つめる状態。
- 無条件の信頼(Trust): 「この子には、自分で考えて乗り越える力が元々備わっている」と、子どもの可能性を心の底から信じている状態。
- ただ、そこにいるという安心感(Presence): 何かができても、できなくても、あなたの価値は変わらない。「私はあなたの味方だよ」というメッセージを、言葉ではなく存在そのもので示す状態。
子どもは、親の言葉以上に、この「あり方」を敏感に感じ取ります。この土台があって初めて、これからお伝えするテクニックが、子どもの心に深く届く「魔法の言葉」に変わるのです。
「あり方」を体現する、2つの上級スキル
この「支援者としてのあり方」を、具体的な行動に落とし込んだものが、本物の信頼関係を築く「みとめる」と、成長を後押しする「ほめる」の技術です。順番が重要です。
スキル1:ありのままを伝える「みとめる」技術(信頼の土台づくり)
まず、最も基本で最も強力なのが「みとめる」ことです。これは「無条件の信頼」と「安心感」を育むための、最も重要な実践です。
「みとめる」とは、評価を一切せず、ただ子どもの存在や行動、変化に「気づいているよ」と事実を伝える行為です。
- (子どもが靴を揃えていたら)「お、靴が揃ってるね」
- (本を読んでいたら)「新しい本を読んでるんだね」
- (黙々と何かをしていたら)「集中してるね。邪魔しないようにするよ」
これらの言葉は、子どもに「親は、結果に関わらず自分のことを、ちゃんと見てくれている」という絶大な安心感を与えます。この「安全基地」があるからこそ、子どもは安心して新しい挑戦へと踏み出せるのです。
スキル2:プロセスを照らす「ほめる」技術(成長の加速)
「みとめる」という土台ができた上で、次に使うのが「ほめる」技術です。これは「好奇心」を原動力として、子どもの「結果」ではなく「プロセス(過程)」に光を当てる行為です。
(NG例)「テストで100点なんて、すごいね!」(結果への評価)
(OK例)「あの難しい問題、諦めずに最後まで考え抜いた集中力がすごかったな。私はそこに感動したよ」(プロセスへの共感)
なぜ、プロセスを褒めるのか?
それは、人生で本当に大切なのは「結果を出す能力」以上に「結果が出るまで試行錯誤し続ける力」だからです。プロセスに光を当てることは、子どものレジリエンス(折れない心)を育むことに直結します。
まとめ:親の「あり方」が、子どもの未来を創る
「みとめる」そして「ほめる」。
これらは単なるテクニックではありません。
「この子の可能性を信じ、ありのままを受け入れる」という親のあり方(Be)が、「子どもの自己肯定感を育む」という目的(Why)のために、具体的な言葉(How)として現れたものなのです。
親という、子どもにとって特別な存在からの「無条件の承認」と「プロセスへの賞賛」は、お子さんがこれからの人生を歩んでいく上で、何物にも代えがたいお守りになります。
今回ご紹介した内容は、子育てのコミュニケーションのほんの本質的な入り口です。
最高の応援者でありたい、と願うあなたへ
この「みとめる」という土台の上に「ほめる」という関わりを重ね、さらには子どもの成長を止めずに危険から守る「しかる」技術までを網羅した、コミュニケーションの全体像。
これを、具体的なケーススタディを通して体系的に学べるのが、【子育てコーチング勉強会 アーカイブ動画「ほめる・しかる・みとめる」編】です。
動画では、「こんな時、具体的に何て言えばいい?」という言葉かけだけでなく、その言葉がなぜ子どもの心に響くのか、その本質から丁寧に解説しています。
ご購入や内容に関するご質問は、以下の【子育てコーチング勉強会専用公式LINE】にて受け付けております。
まずは下のボタンから「友だち追加」して、あなたが今感じている疑問を、私に投げかけてみてください。
▼▼▼
P.S.
「まずは動画で学べる内容の全体像を、もっと詳しく知りたい!」という方は、こちらの販売ページもぜひご覧ください。
▶︎ [動画「ほめる・しかる・みとめる」編の販売ページはこちら]
コメント