海外での生活は、新しい環境への適応が求められ、文化の違いに戸惑うことでしょう。将来が見えずに不安に駆られ、ストレスを抱えがちです。そんな中で自分自身を見つめ直すタイミングがあります。一人ひとりの中には、乗り越えるための、宝物ともいえる大きな資源（リソース）がたくさん詰まっているのです。
1.自分自身のリソースに目を向ける
海外生活の環境の変化に戸惑い、「私にはこの生活は無理かもしれない」と漠然とした不安を抱えていませんか? そんな時こそ、過去に乗り越えてきた経験を思い出してみてください。
例えば、子育ての大変さに押しつぶされそうになった時期があったかもしれません。しかし、あなたはそんな困難に粘り強く立ち向かい、乗り越えてきました。その経験から、耐え抜く力や問題解決力を身につけたはずです。
また、転勤が重なり、幾度となく新天地で生活を立て直す苦労があったでしょう。しかし、そのたびに環境に適応する方法を見つけ出し、自分なりのやり方で乗り越えてきたのではないでしょうか。
このように、過去の辛い出来事は、実は乗り越える術を学ぶ機会だったのです。自分でも気づかぬうちに、立ち向かう力や適応力、そして人生を切り開く知恵といった、計り知れない資源を蓄積してきたのかもしれません。
2.自分を肯定的に見る大切さ
「私には無理かもしれない」そう自分を卑下する言葉を、あなたは心の中で何度つぶやいたことでしょう。確かに海外生活は難しい側面があり、そう感じるのは自然なことです。
しかし、もし大切な友人が同じようなことを言っていたら、きっとあなたは励ましの言葉をかけるはずです。「あなたなら大丈夫、この困難もきっと乗り越えられる」と。友人を思えば、前向きな言葉が自然と浮かんでくるにちがいありません。
自分に対しても、そんな愛情と共感の気持ちを持つことが大切なのです。ネガティブな自己評価に捉われず、外部から自分を見つめ直してみましょう。すると、思わぬ強みや可能性に気づけるかもしれません。
例えば、今までの海外生活を振り返ってみてください。確かに壁にぶつかり、挫折を味わうこともあったでしょう。しかし、結果的にはその壁を乗り越え、新たな一歩を踏み出すことができました。そこには、乗り越える力や、人生を切り開く知恵が備わっているのです。
3.NLP、CBT、NVCで物事の捉え方を変える
海外生活への不安から、ネガティブな考え方に囚われがちです。「きっと上手くいかないだろう」「私には無理だ」といった具合に。しかし、こうした思い込みや認知のパターンを変えることができれば、状況は変わる可能性があります。
■NLP（神経言語プログラミング）
NLP(神経言語プログラミング)の手法を活用すれば、自分の固定観念や信念に気づき、新しい視点から物事を捉え直せます。例えば、「海外生活は難しい」という概念を、「新しい環境に適応する過程は大変だが、乗り越えられる」と捉え直す、といった具合です。こうした認知の変容によって、マインドセットを前向きなものへと切り替えられるでしょう。
■CBT（認知行動療法）
また、CBT(認知行動療法)では、ネガティブな考え方のクセやパターンを理解し、合理的で建設的な考え方に置き換えていきます。海外生活への不安から「きっと失敗するだろう」と決めつけてしまう傾向があれば、それが
ディストーション(認知の歪み)であることに気づき、より現実的で柔軟な見方ができるようになります。
■NVC（ノンバイオレント・コミュニケーション）
さらに、NVC(ノンバイオレント・コミュニケーション)のスキルを身につければ、相手の気持ちを共感的に受け止められます。そうすれば、自分やパートナーのニーズに気づくことができ、お互いを思いやりながら潤滑な対話が可能になります。
このようなアプローチを通して、ネガティブな思考パターンから解放され、柔軟な発想力を持てるようになります。それにより、新しい環境に対する不安感を和らげ、前を向いて歩めるようになるでしょう。
4.コーチングは自己理解の場
コーチングのセッションは、一方的に指示を受ける場所ではありません。そこは、自分自身の内側と向き合い、内なる資源や可能性に気づく場所なのです。
コーチとの対話を通して、自分自身のすばらしさを発見していきます。コーチは、あなたの気づきを促すきっかけを作るだけです。本当の答えは、あなた自身の中にあるのです。
例えば、過去の経験を掘り下げていく中で、「あの時は本当に大変だったけれど、よく乗り越えられたな」と自分自身の力強さに気づくかもしれません。それは、単なる自己暗示ではなく、体現してきた実体験に基づくものです。その実体験こそが、自分自身の資源なのです。
また、セッションの中で、これまでの価値観や信念を点検していく過程があります。すると、これまで意識していなかった新しい価値観に気づき、新たな可能性が見えてくるかもしれません。そうした気づきは、自分の人生を豊かなものへと導く原動力となるでしょう。
終わりに
海外生活は、文化の違いや環境の変化から、深い絶望感に苛まれることさえあるかもしれません。しかし、自分を肯定的に見つめ直せば、その絶望から抜け出せる術が必ずあります。一人一人の中に宿る資源に気づき、それを活用することで、新たな可能性が開けてくるはずです。
このブログが、あなたの気づきの第一歩となり、自分らしくいきいきと歩める道を切り開くことができましたら幸いです。コーチングの場を通して、ぜひ自分自身の素晴らしさを発見し、前を向いて歩み続けていってください。
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