【教育移住】ASEAN2025開催!新時代を生き抜く力:マレーシア在住コーチが語る、グローバル家庭教育の新常識と子供の可能性を最大限に引き出す秘訣
ASEANの未来とお子さんのための新たな羅針盤
東南アジア諸国連合(ASEAN)地域は、目覚ましい経済成長と社会変化の渦中にあります。
2015年に発足した「ASEAN経済共同体(AEC)」は、2025年を目標年次とする「AECブループリント2025」に基づき、さらなる経済統合を進めています。このダイナミックな成長は、そこで育つ子どもたちにとって計り知れない可能性を秘めている一方で、親御さんにとっては「変化の激しい時代に、うちの子はどうすれば輝けるのだろう?」「グローバルな視点を家庭で育むには、具体的に何をすれば良いのだろう?」といった、海外での子育てに対する漠然とした不安や、子どもの将来設計における親の役割について、深く考える機会も増えているのではないでしょうか。
アジア開発銀行(ADB)の2024年4月の報告によると、東南アジアは2024年に4.6%、2025年には4.7%の経済成長が見込まれており、世界の成長センターとしての役割を一層強めていくと考えられます。 この活気ある地域で子どもを育てることは、多くの刺激と学びに満ちています。
しかし、こうした環境下で子どもが自分らしさを失わず、力強く未来を歩むためには、これまでの教育観にとらわれない、新しい指針を持つことが大切になるでしょう。それは、単に外国語が堪能であることや、良い成績を収めることだけを指すのではありません。変化に柔軟に対応し、学び続ける姿勢、多様な文化や価値観を持つ人々と心を通わせ、協力し合えるコミュニケーション能力、そして自ら課題を見つけ解決していく力、いわゆる非認知能力を家庭で育んでいくことの重要性が、ますます高まっています。
この記事では、私自身のマレーシアでの子育て経験と、ライフコーチとしての専門的な視点を織り交ぜながら、ASEANのリアルな現状を踏まえ、これからの時代に子どもの持つ可能性を最大限に伸ばしていくための家庭教育のあり方について、具体的にお伝えします。
ASEAN地域、特にマレーシアでの子育てだからこそ見えてくる、日本中心の教育観から一歩踏み出し、ご家庭だからこそ育める「生きる力」のヒントを、今日から取り入れられる形でお届けできればと考えています。
この記事が、漠然としたご心配を具体的な行動へと変えるきっかけとなり、子どもの輝かしい未来を築くための一助となることを願っています。
なぜ私がこのテーマをお伝えできるのか
改めまして、こんにちは。本ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。オンラインライフコーチングサービス「There Will Be Answers.」で代表ライフコーチを務めております、常岡と申します。
私は現在、妻と息子(小学生)と共に、マレーシアの首都クアラルンプールに約3年間暮らしています。近年、マレーシアでの教育移住に関心を持つ方が増えていますが、我が家も子どもの教育環境を考え、この地での生活を選択しました。多文化・多言語が日常に溶け込むここでの子育ては、毎日が新しい発見の連続であると同時に、日本で暮らしていた頃には思いもよらなかった悩みや課題に直面することも少なくありません。
「海外での子育てには、どのようなメリットやデメリットがあるのだろう?」「現地の学校文化にお子さんが馴染めるか心配」「日本人としてのアイデンティティは、どのように育まれるのだろうか?」…このような尽きない問いと向き合う中で、親として子どもとどう関わるか、そして家庭での教育のあり方について、深く探求するようになりました。
ライフコーチとしては、「ココロとアタマとカラダの声をぜんぶ聴く」を理念に掲げ、クライアント様一人ひとりが持つ本来の輝きを最大限に引き出し、望む未来を実現するためのお手伝いをさせていただいています。その際に活用するNLP(神経言語プログラミング)やCBT(認知行動療法)、NVC(非暴力コミュニケーション)といった心理学に基づいたコーチングの知識やスキルは、実は子どもとの関わりにおいても非常に有効であると、日々の生活の中で実感しています。
このブログでは、マレーシアでのリアルな子育て体験と、ライフコーチとしての専門的な知見を融合させることで、「グローバル化が加速するASEANで子どもを育てるにあたり、親として何を伝え、どのようにその成長をサポートしていけるのか?」という切実な問いに対して、具体的で実践しやすいヒントを提示していきたいと考えています。
机上の空論ではなく、日々の子育ての中で試行錯誤しながら見出した「生きた知恵」を、同じように悩みや疑問をお持ちの親御さんたちと共有できれば、これほど嬉しいことはありません。
ASEAN諸国で子どもを育てるということ:多文化共生社会のリアルと可能性
私が生活の拠点としているマレーシアをはじめ、ASEAN諸国の多くは、多様な民族が共生する多文化社会です。マレーシアを例に挙げると、マレー系、中華系、インド系、そして多くの先住民族がそれぞれの文化を尊重しながら暮らしています。公用語はマレー語ですが、ビジネスシーンや教育の場では英語が広く通用し、街を歩けば中国の様々な方言やタミル語なども自然と耳に入ってきます。このような環境は、子どもたちにとって、まさに生きた国際理解教育の舞台そのものと言えるでしょう。
子どもが異文化に触れることで得られるものとして、まず多様な価値観に対する理解と受容の心が自然と育まれる点が挙げられます。
肌の色、宗教、話す言葉が異なる友人たちと幼い頃から接することで、「違いは当たり前」という感覚が養われます。これは、将来子どもが国際的な舞台で活躍する上で、非常に大切な素養となります。子どもに国際感覚を養うにはどうしたら良いかと模索されている親御さんにとって、マレーシアのような環境は大きな魅力となるかもしれません。事実、日本アセアンセンターの報告によれば、ASEAN地域は留学生の受け入れにも積極的で、特にマレーシアは多くの外国人学生が学んでいます。
また、複数の言語に日常的に触れる機会が多いことは、言語習得に対する柔軟性や意欲の向上にも良い影響を与えます。もちろん、環境だけでバイリンガルやマルチリンガルになれるわけではありませんが、言語の壁に対する心理的なハードルが下がり、新しい言葉を学ぶことへの好奇心を引き出しやすい土壌があると言えます。
クアラルンプール近郊には、ISC Researchの調査でも指摘されるように多くのインターナショナルスクールが存在し、その教育の質や選択肢の多さも、マレーシアでの教育熱の高まりを示しています。
一方で、考慮しておきたい点や、起こり得る課題も存在します。例えば、アイデンティティの揺らぎです。「自分は何人なのだろう?」と子どもが深く考える時期が来るかもしれません。また、年齢にもよりますが、日本のような比較的均質な社会から移り住んだ場合、文化的な違いの大きさに戸惑い、異文化に適応する過程でストレスを感じることもあります。
特に、学校のシステムや友人関係の築き方が日本と大きく異なる場合、最初のうちは馴染むのに時間とエネルギーを要するかもしれません。実際にマレーシアの教育環境はどのようなものかと、具体的な情報を集めている方もいらっしゃるでしょう。
さらに、現地の教育カリキュラムが、必ずしも日本の教育システムとスムーズに連携するわけではないため、将来的に日本での進学や就職を視野に入れているご家庭では、その点も踏まえた長期的な教育計画が求められます。
ライフコーチ的アドバイス:異文化環境でお子さんが示すストレスのサインに気づき、心に寄り添うコミュニケーションを

お子さんが新しい環境に一生懸命適応しようとしている時、言葉にできないストレスを抱えていることがあります。
「最近、以前より口数が少なくなった気がする」
「食欲に変化が見られる(食べない、食べ過ぎる)」
「寝つきが悪そう、夜中に目を覚ますことが増えた」
「ささいなことで感情的になりやすい」
「大好きだったはずの遊びに関心を示さなくなった」
などは、お子さんからのSOSのサインかもしれません。
このような時、親として大切にしたいのは、まず子どもの小さな変化に気づき、「評価や判断をせず、ただありのままに聴く」という姿勢です。「学校はどうだった?楽しかった?」と成果を求めるような問いかけよりも、「なんだかいつもと少し違う感じがするけれど、もし話したいことがあったら、いつでも聞くからね」と、子どもにとって安心できる存在であることを伝えましょう。
具体的には、NVC(非暴力コミュニケーション)の考え方がとても役立ちます。子どもの感情(例:不安、寂しさ、イライラ)とその背景にあるニーズ(例:安心したい、誰かと繋がりたい、理解してほしい)を、親子で一緒に探るような会話を心がけてみてください。
「マレーシアに来て、楽しいこともたくさんあるけれど、時々日本のことが恋しくなったり、言葉がうまく通じなくて、もどかしい気持ちになったりすることもあるのかな?」などと、子どもの心の内をそっと代弁するような形で問いかけるのも一つの方法です。
重要なのは、親が子どもの感情を否定せず、「そう感じているんだね」とそのまま受け止めること。共感の言葉は、子どもの心をときほぐし、安心感を与えます。そして、親子で一緒に解決策を考えることで、子どもの自己肯定感と、自分で問題を乗り越えていく力を育むサポートができます。
“これからの家庭教育”:日本中心の教育観からの転換
日本の教育は、基礎学力の高さや規律、協調性を育む点など、国際的に見ても優れた面が多くあります。しかし、グローバル化がこれまでにない速さで進み、価値観がますます多様化する現代において、かつて一般的だった「良い学校に入り、安定した企業に就職することが主な成功モデル」というような画一的な視点だけでは、子どもたちが持つ無限の可能性を十分に伸ばしきれないかもしれません。
日本の教育の課題としてグローバルな視点から見ると、知識の習得に偏りがちである、主体的な学びの機会がもっと増やせるのではないか、評価のあり方が一面的ではないか、といった声が聞かれることもあります。もちろん、これらは一面的な捉え方であり、日本の教育も常に時代に合わせて進化しています。
しかし、親御さんとして意識しておきたいのは、これからの社会は「唯一絶対の正解が存在しない問い」に満ち溢れているということです。学力テストの点数や偏差値といった単一の尺度では測ることが難しい能力、例えば、非認知能力を家庭でどのように育むかということの重要性が、ますます注目されています。
非認知能力とは、目標に向かって粘り強く努力する力、自分の感情を上手にコントロールする力、他者と円滑なコミュニケーションを築き、協力する力、新しいものを生み出す創造性、そして自分自身を価値ある存在として認める自己肯定感など、数値化しにくい内面的なスキルの総称です。
文部科学省も、現行の学習指導要領において、子どもたちが変化の激しい社会を生き抜くために必要な「生きる力」を育むことを重視しており、その中核として「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」を挙げています。
これらには、知識や技能の習得のみならず、思考力、判断力、表現力等や、主体的に学習に取り組む態度、人間性なども含まれています。
多様な文化が混じり合う環境で子どもを育てていると、様々な「成功」の形や「幸せ」の尺度がすぐそばに存在することに気づかされます。例えば、学歴よりも起業家精神が称賛されたり、国際的なネットワークを駆使して社会に貢献することに情熱を注ぐ人に出会ったり。
そのような多様な生き方に触れる中で、子どもたちは自然と「自分にとっての本当の幸せとは何だろう?」「自分は何を大切にして生きていきたいのだろう?」と自問自答する機会を得るでしょう。
ライフコーチ的アドバイス:親御さん自身の「こうあるべき」という思い込みに気づき、お子さんの「好き」や「得意」を深く探る質問を



私たち親は、知らず知らずのうちに、自身の経験や育ってきた環境で培われた価値観から、「こうするのが当たり前」「こうするのが良いこと」といった考えをお子さんに伝えてしまうことがあります。
「将来困らないように、〇〇大学を目指した方が良い」「安定した仕事に就くのが一番」といった言葉は、良かれと思ってのことであっても、実はお子さんの持つユニークな才能や可能性の芽を摘んでしまうことにも繋がりかねません。
まず大切にしたいのは、親自身が、ご自分の中にある「こうあるべき」という固定観念に気づき、それを一旦脇に置いてみることです。そして、子どもの「これが好き!」「これが得意!」という声に真摯に耳を傾け、それをさらに深く探求するような質問を投げかけてみましょう。
例えば、子どもが「ゲームが大好き!」と話したとします。反射的に「ゲームばかりしないで、勉強しなさい!」と反応するのではなく、「へえ、そのゲームのどんなところがそんなに面白いと感じるの?」「どんな瞬間に一番ワクワクする?」「もし君がそのゲームを作る人だったら、どんな新しい要素を加えてみたい?」などと、心からの好奇心を持って問いかけてみてください。
このような関わり方は、CBT(認知行動療法)の考え方にも通じるものがあります。子どもの行動(ゲームをする)の背景にある思考や感情(面白い、達成感がある、仲間と繋がれる)を理解しようと努めることで、より建設的で温かいコミュニケーションが生まれます。
もしかしたら、その「大好き!」という情熱が、将来プログラマーやゲームクリエイター、あるいはeスポーツといった新しい分野での活躍に繋がるかもしれません。そうでなくても、その探求の過程で培われる論理的な思考力や問題解決能力は、人生の様々な場面で役立つはずです。
子どもの個性を伸ばす教育とは、まさにこのような日々の小さな、しかし温かい関わりから始まるのではないでしょうか。親が子どもの一番の理解者であり、心強い応援者であることを伝え続けることが、子どもの自己肯定感を育み、未知の世界へ一歩踏み出す勇気を与えるのです。
家庭で育むことが望ましい「真のグローバルスキル」とは?
グローバル社会で自分らしく活躍するために必要なスキルと聞いて、多くの方が最初に「語学力」、とりわけ英語の能力を思い浮かべるかもしれません。確かに、コミュニケーションの手段として外国語を使いこなせることは大きな強みです。
しかし、それだけで十分かというと、必ずしもそうとは限りません。本当に重要なのは、その言語を用いて何を考え、何を伝え、どのように人々と心を通わせ、そして目の前の課題をどう解決していくか、という能力そのものです。
これからの時代に子どもたちに身につけてほしい「真のグローバルスキル」とは、以下のような能力を総合的に含んだものと言えるでしょう。
- 高度なコミュニケーション能力:
単に言葉が流暢であるだけでなく、相手の文化的な背景を理解しようと努め、共感的に相手の話を聴き、自分の考えや意見を明確に、かつ相手を尊重しながら伝える力です。これには、NVC(非暴力コミュニケーション)の考え方が大きな助けとなります。
自分自身の感情やニーズを深く理解し、同時に相手の感情やニーズにも思いを馳せながら、お互いにとってより良い関係性を築く対話を目指します。子どものコミュニケーション能力を育む上で、親御さんの日々の関わり方は非常に大切です。日常の些細な会話の一つひとつが、その土台を築いていきます。 - 問題解決能力とクリティカルシンキング:
複雑で、これまでに経験したことのないような問題に直面した際に、手元にある情報を多角的に分析し、問題の本質を見抜き、創造的で効果的な解決策を生み出す力です。
また、世の中の情報を鵜呑みにするのではなく、その情報が本当に正しいのか、信頼できるものなのかを冷静に見極める批判的思考力(クリティカルシンキング)も、現代社会においては不可欠な能力です。
論理的思考力を鍛える家庭学習の一環として、日常の出来事に対して「どうしてこうなったんだろう?」「もし別の方法を試したら、どうなるかな?」と親子で一緒に考え、話し合う習慣はとても有効です。 - 創造性とイノベーションの力:
既存の枠組みや常識にとらわれることなく、新しいアイデアや独自の価値を生み出す力です。変化のスピードが速い現代において、新しい状況にしなやかに適応し、まだ誰も見たことのない道を切り拓いていくためには、この創造性が欠かせません。 - 協調性とリーダーシップのバランス:
多様な背景や考え方を持つ人々と協力して、共通の目標に向かって進んでいく力、そして時にはチームをまとめ、周囲の人々を巻き込みながら前進していくリーダーシップも、グローバルな環境では等しく重要です。 - 深い自己理解と揺るぎない自己肯定感:
自分自身の強みや課題、大切にしている価値観などを深く理解し、ありのままの自分自身を肯定的に受け入れる力です。この自己肯定感が土台となって、困難な状況に立ち向かう粘り強さや、新しいことへ果敢に挑戦する意欲が生まれてきます。子どもの自己肯定感を高める子育ては、グローバルスキルの根幹を形作ると言っても良いでしょう。
これらのスキルは、何か特別な英才教育を受けなければ身につかないというものでは決してありません。むしろ、日々の家庭生活の中での親御さんの温かい関わり方や、何気ない言葉かけによって、少しずつ、しかし確実に育んでいくことができるものです。
例えば、NLP(神経言語プログラミング)では、私たちが使う言葉や五感の使い方が、人の思考や行動パターンに大きな影響を与えると考えられています。子どもが何かでつまずいた時、「どうしてできないの!」と否定的な言葉を投げかけるのではなく、「今回はうまくいかなかったね。どこが難しかったかな? 次はどうしたら、もっとスムーズにできそうかな?」と、前向きで具体的な問いかけをすることで、子どもは失敗体験から学びを得て、次に繋げる思考の習慣を身につけやすくなります。
また、CBT(認知行動療法)の考え方を応用すると、子どもが抱きがちなネガティブな思い込み(例:「どうせ僕にはできないよ」)に気づき、それをより現実的で建設的な考え方(例:「確かに難しいけれど、少しずつならできるかもしれない」「失敗しても大丈夫、また挑戦すればいいんだ」)に置き換えていくお手伝いができます。このためには、小さな成功体験を具体的に積み重ねさせてあげることが非常に効果的です。
ライフコーチ的アドバイス:日常会話で実践できる!お子さんの思考力を刺激し、主体性を引き出す「魔法の質問」



お子さんの考える力を伸ばし、自ら進んで行動する主体性を引き出すために、日常の会話の中でぜひ活用していただきたい「魔法の質問」があります。それは、「〇〇(お子さんの名前)はどう思う?」「それで、どうしたいと感じる?」「それを実現するためには、どんな方法がありそうかな?」という、お子さん自身の内なる声に光を当てる3つの問いかけです。
- 「(このことについて)あなたはどう思う?」:
お子さん自身の意見や考えを大切にし、それを言葉にして表現する機会を与えます。親御さんが先に結論やアドバイスを言ってしまうのではなく、まずはお子さんの考えにじっくりと耳を傾けることが何よりも大切です。 - 「(そう思う中で)あなたはどうしたいと感じる?」:
お子さんの心からの願望や、目指したい方向性を明らかにする手助けをします。「宿題をやりたくない」という言葉の背後には、「もっと他のことで遊びたい」「難しくてどこから手をつけていいか分からない」といった、本当の気持ち(ニーズ)が隠れているかもしれません。 - 「(その願いを叶えるために)どうしたら実現できそうかな?」:
お子さん自身が解決策を考えて、具体的な行動へと繋げることを促します。すぐに完璧な答えが出てこなくても全く問題ありません。親子で一緒にアイディアを出し合うプロセスそのものが、問題解決能力を豊かに育みます。「もし〇〇という難しい点があるとしたら、どうやってそれを乗り越えていけると思う?」など、具体的な課題を想定して一緒に考えるのも良いでしょう。
これらの質問を日々のコミュニケーションの中で意識して使うことで、お子さんは「自分の頭で考え、自分の言葉で想いを伝え、自分で行動を選択する」という貴重な経験を積み重ねることができます。
これが、将来どのような道に進むにしても必ず役立つ、主体性と問題解決能力の強固な土台となるのです。最初から上手に答えられなくても、焦らず、根気強く関わり続けることで、お子さんは徐々に自分の考えを深め、それを的確な言葉で表現できるようになっていきます。
親御さんは、お子さんのどんな意見もジャッジすることなく、「なるほど、そういう視点もあるんだね!」と温かく受け止め、対話そのものを楽しむ姿勢が大切です。
実践編:今日からご家庭でできる!グローバルシフト家庭教育アクションプラン
では、具体的に子どものグローバルスキルを育むために、ご家庭でどのようなことを実践していけるのでしょうか。ここでは、今日からでも気軽に始められるアクションプランをいくつかご紹介します。
- 家庭で楽しむ異文化理解アクティビティ:
- 世界の料理に親子でチャレンジ:
毎月テーマにする国を決めて、その国の代表的な料理を子どもと一緒に作ってみるのはいかがでしょうか。食材の買い出しから調理、そして家族みんなで食卓を囲んでの会話を通じて、その国の文化や歴史、食生活に自然と触れることができます。親子で異文化理解を深める、美味しくて楽しい体験になるでしょう。 - 海外の絵本や映画、音楽に親しむ:
日本語に翻訳された優れた海外作品もたくさんありますし、簡単な英語の絵本であれば、親子で一緒に辞書を片手に読み進めてみるのも良い経験になります。様々な国の物語や芸術に触れることで、多様な価値観や生活様式、表現方法があることを知ることができます。 - 世界のニュースやドキュメンタリーを一緒に見て話し合う:
子ども向けのニュース解説番組や、自然、文化、科学に関する質の高いドキュメンタリーなどを一緒に視聴し、それについて感じたことや考えたことを話し合う時間を持つのもおすすめです。「この国ではどうしてこのような問題が起きているのだろう?」「私たちに何かできることはあるかな?」など、対話を通じて社会や世界への関心を育み、子どもなりの視点を養うことができます。
- 世界の料理に親子でチャレンジ:
- オンラインリソースを賢く活用する:
- 質の高い教育系YouTubeチャンネルや学習アプリの活用:
世界中には、子ども向けに科学の面白さを伝えたり、歴史の出来事を分かりやすく解説したりする、無料で利用できる素晴らしい教育コンテンツがたくさんあります。例えば、Khan Academyのようなプラットフォームは、様々な教科の内容を多言語で学ぶことが可能です。(参考: Khan Academy 公式サイト https://ja.khanacademy.org/ ) - オンライン英会話や外国語学習アプリで楽しく学ぶ:
子どもがオンライン英会話で効果を実感するためには、ゲーム感覚で楽しく取り組めるものや、同年代の海外の子どもと交流できるプログラムなどを選ぶと、学習意欲を維持しやすいでしょう。Duolingoのようなアプリは、多くの言語を手軽に、そして遊び心を持って学ぶことができます。(参考: Duolingo 公式サイト https://www.duolingo.com/ ) - バーチャルミュージアムツアーで世界の文化に触れる:
世界の著名な美術館や博物館の多くが、その収蔵品をオンラインで公開しています。ご自宅にいながらにして、世界中の貴重な文化遺産や芸術作品に触れることができる、素晴らしい機会です。
- 質の高い教育系YouTubeチャンネルや学習アプリの活用:
- 地域コミュニティや国際交流の場に積極的に参加する:
- お住まいの地域に外国人の方が多く暮らしている場合は、地域の国際交流協会などが主催する文化交流イベントなどに親子で参加してみるのも良いでしょう。実際に異なる文化背景を持つ人々と直接触れ合い、コミュニケーションを取ることは、何よりも貴重な学びの体験となります。
- オンラインで開催される国際交流プログラムや、夏休みなどを利用した短期のサマーキャンプなども、子どもにとって視野を広げ、大きな刺激を受けるきっかけとなるでしょう。参加を検討する際には、プログラムの内容や安全性について、事前にしっかりと情報収集することが大切です。
- ご家庭で「探求学習」の機会を創り出す:
子どもが何かに強い興味や関心を示したら、それを深掘りしていく「探求学習」を積極的にサポートしましょう。
例えば、「恐竜が大好き!」という子どもなら、恐竜図鑑を一緒に読むだけでなく、化石について詳しく調べてみたり、博物館を訪れてみたり、恐竜の絵を描いたり、オリジナルの物語を創作したり…と、様々な角度からその興味を探求することができます。
このプロセスを通じて、情報収集能力、分析力、論理的思考力、表現力などが総合的に育まれます。グローバルな視点を取り入れた家庭学習の方法として、親御さんはファシリテーター役に徹し、子どもの「もっと知りたい!」「これをやってみたい!」という内発的な動機を最大限に尊重し、サポートする姿勢が大切です。
これらの活動は、すべてを完璧にこなす必要は全くありません。親子で一緒に楽しみながら、少しずつ、できることから取り入れていくことが長続きの秘訣です。
ライフコーチ的アドバイス:小さな「できた!」を積み重ね、お子さんの「やってみたい!」を引き出す目標設定のサポート



何か新しいことに挑戦しようとする時、最初からあまりにも大きな目標を掲げてしまうと、達成することが難しく、かえって挫折感を味わってしまうことがあります。これは大人でも子どもでも同じです。
特にお子さんにとっては、「できた!」という小さな成功体験を一つひとつ積み重ねることが、自己効力感(「自分ならできる!」という自信)を高め、次の新しい挑戦への意欲に繋がります。
例えば、お子さんが「英語を話せるようになりたい!」と目を輝かせたとします。その素晴らしい意欲を応援しつつ、いきなり「毎日1時間、英語の勉強を頑張ろう!」という目標を立てるのではなく、「まずは大好きなお気に入りの英語の歌を1曲、最後まで覚えて歌えるようにしてみよう」とか、「週に1回、オンライン英会話の先生に、自分の好きなことについて5分間話してみる」といった、具体的で、少し頑張れば達成できそうな小さなステップ(スモールステップ)を一緒に考えて設定するのがおすすめです。
そして、その小さな目標を見事にクリアできた時には、「わあ、すごいね!最後まで歌いきれたじゃない!とっても上手だったよ!」「緊張したと思うけど、ちゃんと自分の言葉で伝えられたね、素晴らしい!」と、結果だけでなく、そこに至るまでの努力や工夫のプロセスも具体的に言葉にして褒めることが非常に大切です。NLP(神経言語プログラミング)ではこれを「肯定的フィードバック」と呼び、これが次の行動への強力なモチベーションの源泉となります。
親御さんは、お子さんの「やってみたい!」という純粋な気持ちを敏感にキャッチしたら、それを具体的な行動に落とし込むための目標設定をサポートし、その道のりを温かく見守りながら伴走する、まるでコーチのような存在になれると理想的です。その際、何よりもお子さんの意見を尊重し、決して親御さんの考えや目標を押し付けないように心がけましょう。「何から始めたら、一番ワクワクして取り組めそうかな?」と問いかけ、お子さん自身に考えさせ、主体的な選択を促すことが重要です。
未来を拓くために、親として大切にしたいこと
ASEAN2025、そしてその先に広がる未来は、これまでの常識が通用しないような、予測が難しい変化に満ちているかもしれません。このような時代において、お子さんたちが自分自身の力で未来をデザインし、生き生きと活躍していくためには、知識やスキルを身につけることはもちろん大切ですが、それ以上に、変化にしなやかに対応できる心の柔軟性、多様性を受け入れ尊重する広い視野、そして何よりも「自分ならきっと大丈夫」と心から思える揺るぎない自己肯定感が不可欠です。
マレーシアでの子育てを通じて、そしてライフコーチとして多くの方々の人生に寄り添わせていただく中で痛感するのは、親御さん自身が常に学び続け、変化を恐れずに楽しむ姿勢をお子さんに見せることの計り知れない影響力です。
私たち親は、お子さんにとって最も身近で、最も影響力のあるロールモデルです。親御さんが新しいことに目を輝かせて挑戦したり、異なる文化や価値観に触れることを心から楽しんだりする姿は、お子さんにとって何よりの刺激となり、未知の世界へ踏み出す勇気を与えるでしょう。
また、お子さんを一方的に「教育する」対象として捉えるのではなく、一人の個性豊かな人間として心から尊重し、「人として共に成長する」チームとしての意識を持つことが、これからの時代の親子関係において、ますます重要になってくると感じています。
時には思うようにいかないことや、失敗と感じることもあるでしょう。しかし、その経験から何を学び取り、次にどう活かしていくかを親子で一緒に考える時間こそが、お子さんの「真の生きる力」を育む貴重な機会となるのです。
この記事でご紹介させていただいた様々な考え方や具体的なアプローチが、皆さまのご家庭での教育において、少しでもお役に立てれば、これ以上の喜びはありません。
未来は誰にも正確に予測することはできませんが、お子さんたちが内に秘めている無限の可能性を心から信じ、深い愛情をもってその成長をサポートし続けること。それが、私たち親ができる、最も価値あることの一つなのかもしれません。
あなたの「ココロとアタマとカラダの声」に耳を傾け、共に歩みます
ここまで長い文章をお読みいただき、誠にありがとうございました。
子育てに関する悩みや疑問は、お子さんの成長段階やご家庭の状況によって様々で、尽きることがないものかもしれません。しかし、一人で抱え込まず、信頼できる誰かに話してみることで、心が軽くなったり、思わぬ解決の糸口が見つかったりすることもあります。
「もっと具体的に、うちの子の個性に合わせた関わり方を知りたい」
「自分自身のキャリアや人生の目標についても、子育てと両立しながら、もう一度じっくり向き合ってみたい」
「親としてのプレッシャーや、漠然とした将来への不安を少しでも和らげたい」
もしあなたが今、このように感じていらっしゃるなら、ぜひ一度、私、常岡のオンラインライフコーチングサービス「There Will Be Answers.」の扉を叩いてみてください。
当サービスは、「ココロとアタマとカラダの声をぜんぶ聴く」を大切な理念として、あなたが本当に望む充実した人生を歩むためのお手伝いをさせていただいています。NLP(神経言語プログラミング)、CBT(認知行動療法)、NVC(非暴力コミュニケーション)といった心理学に基づいたコーチング手法を効果的に用いながら、あなた自身もまだ気づいていないかもしれない内なる声に丁寧に耳を傾け、それを具体的な行動計画へと繋げていくサポートをいたします。
子育てに関するご相談はもちろんのこと、ご自身のキャリアデザイン、人間関係の改善、目標達成のための戦略作りなど、テーマは一切問いません。マレーシア在住の経験を活かし、海外での子育てや異文化適応に関する特有のお悩みにも、より深く、共感をもって寄り添うことができます。
初めての方でも安心してご利用いただけるよう、初回体験セッションもご用意しております。まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
あなたが心から望む未来への、新たな、そして確かな一歩を、一緒に踏み出しましょう。
オンラインライフコーチングサービス There Will Be Answers.
代表ライフコーチ:常岡
ホームページ: https://terewillbeanswersx.com
この記事が、あなたと、そして大切なお子様の未来にとって、少しでも明るい光となり、具体的な行動を後押しするものとなれば、心から嬉しく思います。
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