こんにちは、オンラインライフコーチの常岡です。今日は、クライアントさんから質問のよくある「コーチングにおける瞑想」についてお話ししたいと思います。
コーチングにおける瞑想の役割
私がライフコーチとして活動する中で、瞑想は非常に重要な役割を果たしています。多くの方が、目標達成に苦しんで人生の方向性を見失ったり、ストレスに押しつぶされそうになったりして私のもとを訪れます。そんな時、しばしば私が提案するのが瞑想なんです。
それは、瞑想が単なるリラックス法ではなく、自己理解と気づきを深める強力なツールだからです。クライアントの皆さんが瞑想を通じて本質的な気付きを得ようとすることで、本当の願いや目標が明確になり、人生の様々な課題に対する洞察が得られるのです。
瞑想による気付きとは何か
では、ここでいう「気づき」とはどのような感覚を指すのか、ひとつづつ見ていきましょう。
ひとつである感覚: これは、自分と周りのものが分けられなくなる体験です。何かを見たり聞いたりしている「ワタシ」と見られたり聞かれたりしている「対象」。例えば、音楽を聴いているときに、音楽に没頭して聞いている自分と音楽そのものの区別を感じなくなるような体験です。まるで、音楽そのものになったような感じです。
つながっている感覚: これは、自分が世界の一部であり、同時に世界全体とつながっていると感じる体験です。普段は「私」と「世界」を別々に感じていますが、この状態では、自分が世界の一部であり、同時に世界全体でもあるように感じます。例えるなら、海の中の水滴のようなものです。水滴は海の一部であり、同時に海そのものでもあります。
今だけの感覚: これは、過去や未来を考えずに、ただ今この瞬間だけを感じる体験です。普段は過去・現在・未来と時間の流れを感じていますが、この状態ではすべてが「今」の中にあるように感じます。過去の記憶や未来の予測はありますが、それらも「今」の一部として体験されます。例えていうなら、映画のフィルムのコマをすべて同時に眺めるような感覚です。
瞑想は、コーチングの過程で起こる変化や成長を支える土台となります。自分自身を深く理解することで、外部からのアドバイスに頼るだけでなく、内なる知恵に耳を傾けられるようになるのです。
瞑想というと、多くの人は座禅を組んで目を閉じる姿を思い浮かべるかもしれません。でも、実は瞑想はそればかりというわけでもないんです。
生活の中の瞑想
瞑想は特別に時間をとって、静かな場所で座ってするものだと思われがちですが、実はそればかりではありません。日常生活の中のどんな瞬間でも瞑想の実践はできるんです。
日常の中でできる瞑想について、いくつか見てみましょう。ポイントは対象と一つになり、つながりを感じ、すべてが今ここにあるという感覚です。
1. 朝のルーティン
- 起床: 目覚めたらすぐに深呼吸を3回行い、身体の感覚に意識を向ける。
- シャワー: シャワーを浴びる際、水の感触や温度、音に意識を集中させる。
- 朝食: 食事の香り、味、食感を意識しながらゆっくりと食べる。
2. 通勤・移動時
- 歩行: 歩く際、足の裏の感覚や身体の動きに注意を向ける。
- 電車: 乗車中、呼吸に集中したり、周囲の音に意識を向ける。
- 信号待ち: 赤信号で待つ間、その場に立ち、呼吸や身体の感覚に気づきを向ける。
3. 仕事中
- タイピング: メールや資料作成、プログラミングなどでキーボードを打つときにキーボードと自分が一体になり、自分の思いが直接文字になるイメージを持つ
- 会議: プレゼンの直前に1分間、呼吸に集中し、会議全体と自分が一体になり、見る者と発表者の区別がなくなるイメージを持つ
4. 家事の中で
- 皿洗い: 皿を洗う際、水の温度や食器の感触に意識を向ける。
- 掃除: 掃除機や雑巾は手の延長となり、床にのみ意識を向ける。
- 料理: 食材を切る音、香り、手触り、断面や皮の質感に意識を向ける。
5. 就寝前
- ボディスキャン: 足先から頭まで、身体の各部分をゆっくりと意識していく。
- 呼吸: 呼吸の秒数と回数をカウントしながら、呼吸に意識を向ける。
実践のコツ
- 小さな実践から:1日1回、1分間から。
- 習慣化:生活の中に自然に組み込めるよう工夫する。
- 柔軟に:完璧を求めず、その時できる範囲で実践する。
- 振り返り:定期的に実践の効果を振り返り、調整する。
瞑想って、何か特別な体験を求めて。リラックスしたり、頭の中が空っぽになったりする感覚を目指すものでもないんです。それらは時々起こるかもしれませんが、それが瞑想の本質ではありません。
瞑想とは、今この瞬間をありのままに受け入れること。でも簡単そうで、なかなかうまくいかない。それは、私たちが常に何かを「しよう」としているからなんです。
「する」から「ある」へ
現代社会で私たちは、常に何かを達成しようとしています。目標を立てて、それに向かって頑張る。もちろん、コーチングにもそういう側面がありますし、それ自体が悪いというわけではありませんが、時にはただ「存在する」ことの大切さを忘れがちです。
瞑想は、この「ただある」という状態を思い出させてくれます。難しく聞こえるかもしれませんが、実は赤ちゃんの頃の私たちはみんなこの状態でした。何も特別なことをしなくても、ただそこにいるだけで十分だった。自分と世界の区別なんてなかった、その感覚を思い出すのが瞑想なんです。
言葉にならなくてもいい
ここで面白いパラドックスに出会います。瞑想で気づくことは、言葉で完全に説明するのが難しいんです。言葉そのものが、物事を分けて考える性質があるからです。
気づきを妨げる主な要因として、私たちが陥りがちなポイントを整理しておきましょう。
- 概念化: 自己を名前や役割などの概念で定義すること。
- 再現への執着: 特定の体験や感覚を再現しようとする傾向。
- 意図的な操作: ボディーワークやエネルギーワークのような技術にのみ頼ること。
瞑想の真の理解は、体験そのものにあります。焦る必要はありません。日々の生活の中で、瞑想を実践する中で少しずつ気づきが深まっていきます。
最後に
瞑想は難しいものではありません。特別な才能も必要ありません。ただ、今この瞬間に気づくこと。
でも、その単純なことが、人生を大きく変える力を持っています。ぜひ、みなさんも日々の生活の中で、ちょっとずつ試してみてください。きっと、新しい発見があるはずです。
瞑想の旅は終わりのない冒険です。でも、その一歩一歩が、自分自身と世界をより深く理解することにつながっていきます。一緒に、この素晴らしい冒険を楽しみましょう!
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